いよいよ数年かけて辿り着いた
トヨタジュニアカップ最終日進出!
今から4年前の第16回大会の時、
勝平SSSのコーチとしてこの舞台のベンチに座っていた。
この当時は右も左も解らずベンチの端っこに座っていて、ただただTV撮影にドキドキしていた覚えがある・・・
ソレから2年後には監督としてチームを率いて準々決勝で散った。
更にソレから2年・・・
昨年の予選敗退から大飛躍の
ベスト4
ココまで来た事を良しとして感動に浸るのも一つ。
先ず無理だろうと言われる巨大な強豪相手にあわよくばPKを狙って守り抜くのも一つ。
そして自らを、仲間を信じ奮い立たせ、僅かな希望に向かって打ち合いを挑むのも一つ。
こんな若輩者の監督にも多くの成功と失敗の経験が積み重ねられている。
今から3年前のトヨタジュニアカップ予選、長男たちの時代の
勝平SSSが
最強軍団仁井田Rと対戦した事がある。
ソノ当時の
勝平も今回同様に抜きん出た選手はいなかったものの人数・駒、共に揃っていた。
しかしコノ試合、選択したのは守備人数を増やし守りを固めたシステム。
相手との力の差に自チームの奇跡を信じ進む事を止め、守りながら奇跡が起きる事を選んだ。
その結果はありえないミスの連発で大敗・・・
子供たちは愕然とし、自分には後味の悪い後悔だけが残った。
コノ舞台に立つ権利を得た時から迷いは無し。
戦わずして後悔するより、戦いを挑んで散ろうと!
運命には流れがあり、キーマンが現れる。
準々決勝の
四ツ小屋戦を終え、会場を片付け岐路に着くと先ず一つ目の流れが待っていた。
勝平SSSの№11で我が家の次男
シオンが珍しく真顔でこう告げた。
「豊島クンと勝負したい!」っと・・・
そう、準決勝の相手
土崎FCには
中央地区最速で秋田県最強の点取り屋№10豊島クンがいるのであった。
コレまでの試合を見ていても、この子にボールが入って前を向かせると力強いドリブルでクールにゴールを確実に決めに来る。
シオンか・・・
先ず無理だろうなぁ・・・
トウヤか
リョウさん・・・、いや二人でかな・・・
一人でブツブツ考えていると携帯が鳴った。
今大会、唯一
勝平SSSの躍進を予想していたコノ人からであった。
電話の内容は
勝平の準決勝進出の激励と
土崎戦へのアドバイスであった。
最強軍団仁井田R総監督長谷川サンは、
「打ち合え、勝平ならイケるから!」っと助言してくれた。
結果を踏まえて言うならば、この人の先見の目はさすがである。
トヨジュニ決勝T前から
勝平が上位に行く事を予想していた。
コレが常勝チームを率いる者の経験と勘と先見の目なんだなっと感心した。
コレが二つ目の流れである・・・
そして決戦当日、私のボスであり影の総監督の伝言が
元気コーチから伝えられた。
「自分が一番信用できて使い勝手が良い選手を№10にぶつけろ!」っと・・・
この三つ目の流れで全ての点が線で繋がった。
後は選手を如何に戦いの場へ送り出すかだけ!
試合前のミーティングで各々の選手に指示をし、こう告げた。
「君らは誰に戦いを学んで来た!」
「俺は骨が折れても靭帯が伸びててもピッチに立ち、戦ってきた!」
「サッカーなんてしなくて良い、徹底的に戦え!」
「練習で誰を相手にしてきた!」っと6年生たちと応援に来ていた先輩GKリキを指差し「彼らを相手に練習してきたのだろう!」っと鼓舞した・・・
事実から吐かれた本当の言葉が伝わった時、子供たちの目が鋭さを増した。
円陣を組んだ仲間の輪が微弱な力を巨大な物に変えた!
vs 土崎FC
試合が始まると完全に勢いが勝っていた!
相手のエース
№10は
小さな闘将に封じ込まれ機能していなかった。
選手全員が戦う姿勢を全面に出し、先にボールを触っていた。
こうしてチャンスは生まれた!
今や
勝平のエースとして風格さえ出てきた
おがっつが身を投げ出してゴールに突進したのを相手がファール。
PKのチャンスが訪れる。
キッカーは本来
シオンであるが、あえて
トウヤに指示。
コレには私の大きな思惑があった。
彼はチームのキャプテン!
決めれば多大な自身と自覚に成る。
例え外したとしてもコノ子の今後の成長にプラスに成ると判断した。
だからキャプテンにコノ大事な場面を任せた!
緊張を知らないキャプテンのPKは見事に成功!
この先制ゴールはチームに勢いと勇気を与えた!
サンキュー、おがっつ!
サンキュー、とうや!
しかし、コレで勢いが止まるほどヤワな
強豪土崎FCの攻撃ではなかった・・・
前半戦をこのまま凌ぎたい状況の中、一瞬の隙をつかれ
№10にゴールを決められた。
コレまでの
勝平ならココからズルズル失速であるが、ソレは過去の事!
終了間際のロスタイム、ゴール前の混戦からまたもや
キャプテンの貴重な
ミラクル ゴール!
全ての運命には流れがある!
とうやの逆転ゴールは決して奇跡ではなく運命である・・・
こうして前半を終え、後半に挑む選手たちを更に鼓舞した。
この戦いは集中力が一瞬でも切れたら負け。
キーマンは
シオン
前夜、彼にはこう告げていた、
「君は俺の子、俺の戦う姿を見てきただろう!」っと。
ハーフタイムで声をかけずとも目が合っただけで彼は俺の意図を理解し,うなずいてくれた。
心の中で
「君が折れれば流れは一方的になる・・・」っと呟いた。
各家庭で前夜は親子間の指示や激励があったであろう・・・
全ての選手が全力で強者と戦った!
今までに無いほどの闘志と集中力で・・・
後半の中頃から攻められる時間が増えてきていた。
ワンプレー毎に小さな闘将が膝に手をやり消耗しきっていた。
しかし我がチームは全員で戦うチーム。
個人個人のミスや疲れを全員で補い、常に攻める事を徹底した。
全員がエースで全員がキーマン。
正直、結果がどうなってもいいくらい選手が輝いて見えた!
みんな成長した、例えるなら
現在成長形チーム!
選手たちには俺の声が届く限り11人で戦っていると思うなと伝えている。
だから精一杯デカイ声で彼らに届けっと叫ぶ。
試合終了・・・
怒濤の歓喜がスカイドームに鳴り響いた瞬間、秋田県の4種サッカー関係者ほぼ全員が予想もしなかった決勝戦が成立した。
雑草軍団勝平SSS
vs
無敵艦隊大住SSS
いよいよ
決勝戦へと続く・・・
また朝になってしまった・・・
シオンが起きてきて宿題を始めた・・・
少し寝よっと・・・
ブラジル食堂さん
ziikodaさん
その他大勢の方のコメントや電話やメール、誠に感謝しております!
仲間って良いですね
(^_-)-☆